AUDIOSTATION 第三回試聴会 [レポート]最新のネットワークオーディオを聴く! exaSound PlayPoint & e22mk2 e28mk2 試聴会[レポート]
AUDIOSTATION 第三回試聴会 最新のネットワークオーディオを聴く! exaSound PlayPoint & e22mk2 e28mk2試聴会 in エクスペリエンスストア二子玉川(9月10日(土)第一部 PM 2:00~3:30 第二部 PM 4:00~5:30)のレポートをお届け致します。
今回の試聴会は二子玉川です。エクスペリエンスストアにお邪魔しました。エクスペリエンスストア、と言っておりますが、こちらはあのFOSTEXのショールームです。最近主流のヘッドホン、イヤホンも多々置いておりますし、オリジナルデザインが楽しめる「kotori」シリーズを手に取って見れる貴重な場となっております。したがって、結構若い方が自然に来店されてイヤホンを買っていく姿がありました。しかし、ちょっと奥に入るとスピーカーユニットが転がっており、FOSTEX独自のHR構造といわれる「なみなみした振動板」の物がごろごろしています。
また、スピーカーシステムも展示されており、本格的オーディオファンも楽しめるショールームとなっております。ここ、エクスペリエンスストアでエミライさんが最近輸入したexaSoundの試聴会をやろうという話が持ち上がって、お願いして参戦させていただきました。手土産(?)にアナログレコードアーカイブデーターをDELAに入れて持ち込みます。
今回の主役はexaSound、カナダからの新鋭メーカー。コンパクトなボディでどこでも使えそうな印象。そのexaSoundから、「PLAYPOINT」「e22mk2」「e28mk2」が登場します。試聴会前日にセッティング、調整ということで大体17:00ごろ会場に入り、準備……とはならず、……誰も来ず……結局この日はちょこっと音を出して終了。ぶっつけ本番だ-ね。
そして、試聴会当日。エミライ島さんは早々に来店、接続も終了して、というより「PLAYPOINT」はつなげばすぐだね。超簡単取り扱い!!!!
そしてDAC「e22mk2」で音が出せるようになります。
多少疑問視していたDSD256のマルチもつなげばすぐに再生できるようになり、聴かせてもらいました。予想を大きく超越しており、例のシアターマルチサウンド風かと思っていたところ、全然違う!フロントステレオスピーカーに自然のエフェクト効果が乗って後ろからは全然音がしない。また、2chとの切り替えも簡単にできて(というかコンテンツを変えただけ)、比較もスムーズ。これは心地よい。いいものを聴かせてもらいました。
さて、試聴会もおしゃれに告知されています。なかなかオーディオの堅さがいい具合にほぐれております。
関係者そろい踏みの昼食が終わり、すぐに試聴会の時間となりました。「第一部:exaound PLAYPOINT編」です。ネットワークオーディオは一般的にDLNA準拠によるシステムでrooterを中心としてネットワークレンダラー、NAS、コントロールポイントで再生されるシステムです。ところがexaSoundはこのような特定のプロトコルを前提とした設計をしないで、今後どのようなサービスにも対応できるようにしたわけです。また、再生のための専用のメディアコントローラーも作らず、ハードウェアの設計が中心なのだからハードウェア的アプローチに徹するべきである!ということでシステムは下記のようになります。
exaSound製USB DACをネットワークシステムにする。(そのためPLAYPOINTは「ネットワーク・ブリッジ」と呼びます。)
結果、あらゆるハイレゾデーターをUSB DACに忠実伝送します。(ステレオから最大8chまでの~32bit/384kHz PCMおよび~DSD256まで)
そしてポイントはマルチ・プロトコル対応 [Roon、UPnP/Open Home Renderer、Apple Airplay、MPD、JRiver、HQ Player NAA]←特にRoon Ready搭載というのは大きなポイントとなります。
というわけで実際の試聴はプロトコルはRoon環境、ストレージはPLAYPOINTにポータブルハードディスクを接続して完了。また、LANポートに従来のネットワークシステムを接続し、NASをストレージにすることもできます。しかし、ポータブルハードディスクのみというのは手軽ですわね。音源が増えてきたらつなぎ足せばいいんだからね。
最後の締めとしてPLAYPOINTをお薦めしたいお客様とは?ということで
・PCM/DSDを問わずあらゆる音源をネットワークで楽しみたい方
・USB DACをPCで操作しりことがそろそろ煩わしくなってきた方
・exaSound製のUSB DACをとにかくいい音で聴きたい方
・ネットワークオーディオの各種プロトコルでの音の違いを楽しみたいマニアックな方
・Roonにいち早く触れたいマニアックな方
一番の魅力はRoonかもね。
そして第二部、Roonとは?に──。
「第二部:Roonとは?」これは完全にお勉強会ですね。最新の知識を身に着けることができるとはありがたい、ありがたい。
1、Roonとはどういうソフトウェア?
●一時期英Meridianの傘下だったSooloosのメンバーが新たに創り出した新しい概念の再生ソフトウェア。
●USB DAC専用ソフトとしても、ネットワークオーディオ専用ソフトとしても使える。
=「PC用再生ソフト」あるいは「ネットワークオーディオ用コントローラーアプリ」といった既存の分類にとらわれない。なので、理解が難しい。
●DLNAに似ているがちょっと違う、新しいコントロール方法・ファイル管理、信号出力の概念を採用
●1年間のサブスクリプションライセンスで119ドル、永年ライセンスで499ドル
2、Roonの3つの特徴
●超、柔軟なファイル再生環境を構築することができる。
-PCから、スマホから、タブレットからリモートコントロール
-マルチルーム、マルチデバイス、グルーピング
●ライブラリーの管理、表示に優れる
-ローカルのファイルを独自のファイル管理方法により分類、表示
-アーティスト情報、エンジニア情報などを横断的に表示、検索
-ローカルのファイルとストリーミングサービス( TIDALなど)のライブラリーを統合管理
-iOSアプリとPCアプリの操作性がほぼ同レベル
ここがミソで今まで徹底してタグ情報をオリジナルで管理していたとしてもRoonは今まで楽曲に備えられていたタグ情報はすべて無視し、楽曲の再生カーブで楽曲を特定しタグ情報を添付するというやり方になりますのでこれを聞いてがっかりする人とがぜんうれしくなってくる人と別れることになります。
●独自のプロトコルRAAT (Roon Advanced Audio protcol)で高音質化
-2chの ~24bit/384kHz PCM、~DSD256に対応
3、Roonの3つの要素 CONTROL・CORE・OUTPUT
●Roonは表題の3つの要素 CONTROL・CORE・OUTPUTの組み合わせで出来ている。
●DLNAでいうところのDMCがControl、DMSがCore、DMRがOutputという理解を出発点とすると次の違いがある。
-DLNA_Roonの比較表
DLNA | Roon |
DMRが文字通りレタリング(ファイルの処理)をする | Coreがレタリングをする |
同一のネットワーク上にDMSがいくつあっても良い | Coreは同一のネットワーク上に一つだけしか存在できない |
単一のDMCから単一のDMSと単一のDMRを指定する必要がある | 単一のControlから複数のOutputを指定することができる |
準拠する様々なDMC、DMSがあり、UIは統一されていない | 純正のソフトウェアですべて操作する |
4、Roonの3つの要素の組み合わせで呼び名が変わる
-Roon呼称図
Control | Core | Output | 例 | |
Roon | 〇 | 〇 | 〇 | PC/MacとUSB DACを直結 |
Roon Remoto | 〇 | 〇 | スマホ・タブレットで操作 | |
Roon Bridge | 〇 | ネットワーク越しに操作するPC/Mac | ||
Roon Ready | 〇 | Roon対応のネットワークプレーヤー | ||
Roon Server | 〇 | 〇 | PlayPoint |
5、Roonの賛否両論
●ネットワーク的な思想として洗練されているが、ネットワークの概念を学んでこなかった人には自分が何をしているか理解するのが難しい。
●UI(ユーザーインターフェイス、今回はRoonのソフトウェア)がしっくりくる人には最高のソフトであるが、UIがしっくりこない人にはカスタマイズのしようがない。
●タグ情報を管理しておらず、整理が行き届いていない人にとっては管理をおまかせできて最高だが、ファイルにつけられたタグ情報は参考にはしないので、タグ情報を工夫し、整理し、管理している人からするとお仕着せに感じられる。
●洋楽メインの人にはアーティスト情報、コンポーザー情報を含めて豊富なデーターが登録されているので、縦横無尽に音楽を横断的に楽しむことができるが、(現状では)邦楽のライブラリーが少ないので邦楽メインの人には向かない。
というわけで音質は確かに高いことが感じられました。また、洋楽の再生時はそのアルバムにまつわる情報がいろいろ表示され、tidalで試聴もできる非常にエキサイティングな楽しさがありました。システムが構築できれば無限大の楽しさを感じることと思われます。あとはタグ情報だな。すでに管理が行き届いている場合は全然違う表記になってあぜんとすることも考えられ、状況次第ということになりますね。いずれにしろこういった最先端のものはしっかり情報をつかんでおかないと。いい勉強になりました。
【まとめ】
[今回のシステム]
exaSound PLAYPOINTがRoon CoreとRoon Outputになります。Controlはタブレットを使用し操作。
PLAYPOINTにUSBハードディスクが接続、またネットワーク上にDELAが構築されており総合的にコントロールしました。
つまりストレージもいろいろなやり方があるということになりますね。
これはやってみたいと思いますね。時間作ってトライしてみよっと。