AUDIOSTATION オリジナル製品を始めることにしました。その3

光伝送における規格と用語

その1 その2 からの続きです。

光伝送のやり方はもともとオーディオ用ではありません。しかし、大規模ネットワークで使用される業務用のシステムですので信頼性は非常に高いものとなります。そして日々進化し、規格も進化していますので結果何が何だかわからないもの、かもしれませんね。
そこで全般的にまとめてみます。深入りせず、AUDIOSTATIONのセットで楽しむもよし、ちょっといじるのもよしですね。

まずは光ケーブルの規格について

大まか2種類ですね。

  1. シングルモード
  2. マルチモード

この2種類です。

光ケーブルの規格ですが、SFPモジュールもこの規格に合わせたものを用意いたします。メディアコンバーターはこの規格に関係なく両方ともに同じものを使用します。AUDIOSTATIONオリジナルセットはマルチモードOM1のケーブルとSFPモジュールSFP1G-SX-85を組み合わせています。

これはマルチモードケーブルのほうがコア(伝送部)が太くケーブル自体の柔軟性があるので選択しました。これに合わせてネットワークの伝送がギガビットベースになる場合が多いのでこのSFPモジュールを選択しています。

マルチモード

マルチモード、よく調べていくといろいろ種類があるではないですか。

  • OM1
  • OM2
  • OM3
  • OM4
  • OM5

こんな感じ、何ですかね?

マルチモードの光ケーブルはこの順番で進化しているようです。つまり、「1」より「2」は後継となり、「2」より「3」は後継になり……という具合。つまりOM5は最新のバージョン(?)となるようです。新しいものは前モデルより伝送力が優れてくるようです。実際聴き比べると後継モデルのほうが「いい」わけです。

これは最新「OM5」を勧めるべきかな?、と仮定しランニングチェックをしていたのです。→「ん?」ごくごく、たまに曲の頭が欠けるかな。いや、ギャップレスもごくごくたまに失敗するな。

OM4はどうかな?→ こっちもそうか。

OM3は?→ これも

OM2は?→ これもあるか。

というわけでこういうトラブルがなかったOM1を選択するに至ったわけです。数週間聴いてそれこそ1日1回あるかないかのことでしたが、こういうのがダメな方はいらっしゃいますね。
で、たまに頭欠けても気にならないよ、という方は是非OM2以上も試してみてください。OM3でアーマードケーブルというけっこうごついしっかりしたケーブルがあるのですが、けっこうこの音は好みでした。参考まで。

シングルモード

さて、もう一つの規格、シングルモードです。

シングルモードはケーブルの種類はなさそうですね。1種類のケーブルにシングルモード用SFPモジュールを使用します。シングルモードはコア線を細くし、より遠くまで伝送できるように設計されています。マルチモードが大体500mぐらい伝送させようとしているのに対してシングルモードはなんと10kmもいけるわけです。当然10kmも引っ張ることはないんですが、その能力は再生音にどう関係してくるのだろうか?と、実験してみますと……

これはいいですね。私が一番好きなのはシングルモードということになります。ただし、問題点はコア線が細くなってケーブル自体硬くなります。そうなると折れやすくなります。長いケーブルご推奨の光伝送ではうまくやらないと「ポキッ」っといっちゃいます。丁寧に扱っていただける方、是非シングルモードを試していただきたいと思います。前述のとおりシングルモードにはシングルモード用のSFPモジュールを選択する必要がありますのでご注意を。

こんなわけでして、日々抜いたり差したりを繰り返すわけです。

SFPの規格はホットプラグ可能な規格に準拠しています。したがって通電状態で抜き差しするのが規格上適正ということになります。これは楽ですよね。したがって手順としてはメディコンバーターにACアダプターを接続してSFPモジュールをin、光ケーブルをinということになります。

しかし、オーディオ使用というのはこうならないことが多々あります。先に紹介しましたマルチモードOM2以上の場合は接続機器が認識できないことがあります。そうなるとネットワークプレーヤー再起動、や、コントロールポイント(要はアプリですね)再起動が必要になります。無難な接続をするには個々すべて接続したのちにメディコンバーターを通電するとほぼ認識しました。OM2以上はここも注意が必要ですね。

シングルモードはいまのところホットプラグ接続で問題ありませんでした。しかし、うまくいかないことがあった時はメディアコンバーターを最後に通電する、という方法でやってみてください。もともとがオーディオ用ではありませんのでここは注意が必要です。

大体お分かりになりましたでしょうか?私もいろいろ調べながら取り上げてみましたが実際オーディオで使用している方はまだ少ないようです。先駆者気分でいろいろ試してみてください。新しい世界が開かれることを期待して!

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