ラッキ-!ラトックシステムのリニア電源「RAL-PS0512P」借りちゃった!

ラトックシステム販売さんよりリニア電源RAL-PS0512Pが発売される!なんとデモ品を借りることが出来ました。

ここのところACアダプターを使用する機器がさりげなく増えてきたので気になっていたところです。 ところがiFi Audioのi Powerシリーズが効果的で何となくスイッチングノイズ対策が完了した気になっていました。 昨年にDELAからN10P-H30-Jが発売され、これの音の良さに感動。それ以来リニア電源には注目をしていたんですね。 そして単体リニア電源「RAL-PS0512P」は噂には聞いていたんですがうれしいことにいろいろ雑談の中からデモ機の入手に成功。 試させていただきました。

その前に、リニア電源ってなんでしょう?

これは簡単に言うと「ACアダプター」であります。 いわゆるコンセントから得るAC100V(正確に言うと交流100Vですね)をDC ??V(直流??V、??Vはアダプターの設定による)に変換する機械です。 これの方式が2つありまして、「スイッチング方式」と「リニア方式」があり、リニア電源と呼ばれるのはリニア方式のACアダプターということになります。 こういった文章にするとわかりづらいんですが、回路図にすると入力部に電源トランスがあって、その次にダイオードが四角の形で4個並んでいるやつです。 高校生の時やってますよね、たとえ文系でも。 今はいい時代ですぐ調べられますから調べてみましょう。

対してスイッチング方式、ダイオードを使用した整流回路は変わらず、そのあとに電解コンデンサーにて電圧を平滑します。 そのあと、トランジスターでスイッチング(On/Off)し、高周波のパルスにするわけです。 On/Offの時間で電圧を調整、入力電圧が変動した場合はパルス幅を調整して出力電圧を保つ、というような流れになります。 トランスが小型化、軽量化されて発熱も小さく、効率の良い整流ができるようになったわけです。 こう書いちゃうとスイッチング式のほうが優れているような感じになっちゃいますが…….

ところがまずはスイッチング回路というのは終始On/Offを繰り返すわけです。この接点との開閉はスイッチングノイズになるわけです。 残念ながら高周波系のノイズとなってしまいます。

また、オーディオ機器の大半はDCで動いているのでACからDCに変換されアンプやプレーヤーは動作します。 この電源部は一般にはリニア方式が使われており、理由は音をよくするためということになります。 そしてRAL-PS0512Pはリニア方式で前段に5V用と12V用に別々の大容量トランスを用い、5Vと12Vを独立して整流、出力といたるわけです。 前置きが長くなりましたがデジタル機器用でありながらオーディオ的に有利なリニア電源をおくることで高音質化を図りました、というのがこれ「RAL-PS0512P」です。

RAL-PS0512Pはどのように使うのかな?

もともとの製品コンセプトがラトックシステム販売から発売されている「RP-EC5-U3AI」というドライブケースへの給電になっています。
しかし加えてDC5VとDC12V専用の出力も用意されています。

RP-EC5-U3AIを使用してリッピングしている方は出力端子右側からオプションケーブルを使用、本体側にも直接接続できるように手直しし、給電となります。

今回はラトックシステム王道ではなく一般的なDC入力機器に給電、その差を感じてみたいと思います。

【その1】

CHORD QUTESTにDC5VをRAL-PS0512Pから給電してみよう。 接続は一番左のプラグにオプションケーブルのDC12V EIAJ-4ケーブルを使用し、トップウイング Red Barret Cableで変換、OTGケーブルに変換して給電。 しかし、これは失敗!
今回ラトックさんに用意してもらったケーブルはDC12V使用のため、これからDC5V出力させると+-が反転、ということになります。 これを成功させるにはラトックさんに特注オプションケーブルを作ってもらわなくては。(自分でやれ、というようなプラグだけも同梱されていた)

【その2】

というわけで、じゃあそのままDC12V EIAJ-AをIO Data Soundgenicにつないでみよう! SoundgenicはRAHF-S1のSSD1Tモデル。 こちらは予定どおりすぐにパイロットランプが点灯して、給電成功。よかったよかった。ようやくほっと一息。

再生音はというと、まあまあエネルギッシュなこと、押し出し感が別物になりました。 スピーカーから離れる音が一回り大きなステージを展開、それもどちらかというと前より。これは気持ちよい。 もともと気合入れて音源は取り込んであるので解像度は高めがより微細な表現力も上がった感じ。 しかし、Soundgenic本体に対してほぼ倍の価格の電源だからねぇ。
どうしましょうか。
本来、音源を取り込む際にこの電源を使用した状態で取り込みたいし、リッピングの音源もドライブにDC12Vを給電した上でSoundgenicもパワーアップしたいところ。 そうなるとこれかな。

【その3】

DELA D10ドライブにDC12V EIAJ-4ケーブルを使用し、トップウイング Red Barret Cableで給電。ついでにi Purifier DCもつけちゃえ。

で、またまたリッピング大会のはじまりはじまり。 珍しく古い古いオーケストラでシベリウスの2番を聴いてみましょう。 もともとアナログ録音でヒスノイズなんかものっちゃってレベルも低い、しかし、S/Nが向上したわけでなく音数が増えちゃった。

2台並べて、まあ、いい感じですこと。 ラトック電源の残り時間は72時間!ひたすらリッピングが始まってしまったことは言うまでもありませんでした。
何とか頑張って100枚ぐらいやりましたかね。これからじっくり聴いていきましょう。 どのジャンルのものも確実に情報量が増えています。結局D10はACアダプター給電なのでたとえi Powerを使用してもスイッチングノイズを根治はできないようです。 そこに全くスイッチングノイズのないDC12Vが入っていくわけですから高周波ノイズがない音っていうのがこれなのね。 また、多分栄養素も豊富な高カロリー電源なんでしょうか。

世の中CDは後退していますが、今まで30年お世話になってきたので大量にお持ちの方は非常に多いと思います。 それに代わってハイレゾの配信はどんどん増えて、CDと違ってあまり廃盤にならないのでいつでも手に入るという微笑ましい状況にはなっています。 それでもCDでないと聴けない音楽はたくさんあるわけで、それがお気に入りの場合が非常に多いんですね。 そうなるとCDの高音質化というのは非常に夢があり、また音楽を聴く楽しさが増量することになります。 そこにDELAのCDリッピング専用ドライブの登場は夢が現実になるもので、そしてこのラトックシステムの「RAL-PS0512P」はやってくれることが果てしなく理解できてしまいました。

私は仕事でこの世界を掘り下げているんですが、どうしましょうか?私のCD君たちがもっと音を良くしろと訴えているみたい。

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